NYO SWORD、あまりにも良い

ハロー、しもやぎです。

そして、タイトル通りです。

なに言ってるかわからんという人はとにもかくにも動画を観てください。

あまりにもすごすぎたので各バースとフック、曲全体についての感想を書かずにはいられない!と感じたので筆を執っています。

でも別に日本語ラップ詳しくないから、話半分に読んでくれよな。

NYO SWORD、すごすぎ

聴きながらまず思ったのは「Chain Reactionみてえだ(ションも入ってるし)」

原宿さんあるいは永田さんの「SHOBENA-Xでしたー(Action!)」のくだりが絶対にあるだろと思いながら聴いていたがそれは特に無かった。

一方で当たり前だが2024年なのでど真ん中HIPHOPというよりかはネットラップ勢によるRemix感(本家も無いのに?)の方がやや優勢といった感じの印象を受けたが、昔の(と言うほど昔じゃないと思うが)日本語ラップが好きな人たちが作ったんだなというのはひしひしと感じた。

ここで僕の言う「昔の日本語ラップ」はめちゃくちゃに荒い粒度で言うと「さんぴんCAMP」時代のことだ。

なお、僕の中の「最新の日本語ラップ」はSALUのStand Hardで止まっている。

日本語ラップって本当に一巡してる

ヒプノシスマイクが流行りだした頃くらいから感じていたが、「これって完全にネットラップやんけ」という曲が普通の曲みたいな顔して流れてくるようになった。

とにかく韻を踏みたいだけの歌詞で、勢いで最後まで乗り切り、しっかりとメロを歌い上げる。

これはけなしてるんじゃないヨ。むしろ中学生・高校生の頃の僕はそういうのが大好きだった。

歌えないラッパーは肉だ、と誰かが言っていた気がするが「ニコラップみたいだ」という曲が世間様に広く聴かれるようになって久しい気がする。

ボカロももう別にオタクのものじゃない、みたいな話か。

2010年くらいにそれやってた人たち居たじゃん!というのがちらほらあり、時代を先取りしすぎたネットラッパーたちよ、RIP…

とか思ってたらトップハムハット狂とかは信じられんくらいバズってるし、継続はパワーだ。

みんなえらいよ。

尿人(原宿さん)のバース

名前の由来はたぶん志人?

マイクリレーって初手がかなり大事なんだよな。

初手に勢いが無いと曲自体が死んでしまうし、かといって勢いだけで全部持っていこうとすると逆になんだか軽いというか平坦な印象になる。

これは証言のRINOがすごいという話です。

そういう意味で尿人のバースは細かく韻を踏んでるし、歌詞の内容からも「勢いをつけよう」という意識が感じられる。

ゆったりとリズムを取った最初の2小節に対し、最後の2小節は細かく言葉を刻むことによるバース内での強弱がお見事。

着地をしきらないままにMCピスにマイクを渡すのもマイクリレーならでは。

MCピス(ARuFa)

名前の由来はRIP SLYMEのPES?

尿人からのパスを食い気味に受け取りつつ、しかしてゆったりと名乗りを上げるこの緩急、こちらもお見事。

単語ではなく長めの文単位で韻を踏むのはどちらかというと今どきっぽい。(本当にどちらかと言えばね)

年表の動画である程度リリックが出ていたので新鮮な感じはそこまでなかったが、なんというかマイクリレーに一人は居て欲しいタイプのMCだ。

フック(サビのこと)

日本語ラップにというか、昔のHIPHOPに非常に多いタイプの、飾り気のないシンプルなフック。

MCピスに居て欲しい理由の一つがここで、声が高めでしっかり音程の取れるやつが居ないマイクリレーのフックは結構聴くに堪えなくなるパターンが多い。

MCピスみたいなのが一人いてくれると「軸」になるので、他は賑やかしでもフック全体でまとまりがでる。

「しっこ村」という絶対に無いが、書道家とかに上手く暖簾に書かれたら受け入れてしまいそうな店名もGood。

mimi-Zu(加藤さん)

名前の元ネタは特にわからず。BIG-Zかも?

個人的に一番感動したバース。

自分のナンバーを名乗るのも証言っぽくて良い。

前傾で韻を踏んで勢いをつけていた前半2人と違い、やや後ろにテンポを持ってきた韻の踏み方がこれまた良い。どこまでが計算なのか。

前半との対比で言うと重めの声を作って出しているのもGoodポイント。

全員が同じ感じだとマイクリレーの魅力が薄れてしまうからね。

被せもオールドスタイルで、ただただ韻を踏んでいるところに後ろで大きい声出して被せるスタイルを久々に聴いて「これこれこれこれ~~!!!」とめちゃくちゃに懐かしい気持ちになった。

「枯れねぇダム」の「ム」をもはや発音していない感じも「あ~~~!!」って感じだし、ドラクエネタとかを入れる感じが昔の日本語ラップみを更に醸し出している。

アニメネタじゃないんだよな、ゲームネタなんだよな。

普通に1曲作ってほしい。

よろしくお願いします。

mC.SYOBESUKII(永田さん)

名前の由来はFUDATZKEE(DABO)?

掴みが最高に良いっすね。

「な~んだ?」でトラックの音を抜くのも定番だが効果絶大。

他のメンバーの中で一番声を作っていない感じで、「永田さんの声だ」という感じだったが、それが良かった。

ある程度やってきている人だと規格化してしまうというか、ある程度「あぁ、こっちのタイプのMCか」という偏りのようなものが生じるが、mC.SYOBESUKIIはフラッとやってきてこのバースだけかまして帰っていく感じの曲者感が出ていて、これもまた他メンバーとの差別化につながっていた。

CBN(恐山)

名前の由来はわからず。恐山は日本語ラップ通って無さそうだから特に元ネタとかないのかも。

しかしやられた。

「グミ、ガム、ゴム」の人がどういうラップをするのかと思ったらメロだった。

CBNが何を意味するのか分からないまま聴いているところに「夜尿野郎」というワードが飛び込んできた時のカタルシス。

さすが謎解きの先生や。

「制す意思、祟る=聖水滴る」の言葉遊びも流石の優ちゃん先生。

丸の内サディスティックの「青噛んで煎ってちょうだい」と同じですね。

このへんのテクニカルさはやはりMCピス同様、ちょっと今どき感というか、ほかのおじさんたちとのインプットの違いを感じた。

全体を通して

全体を通して本当にバランスがよかった。

マイクリレーにあるべき要素がほとんど網羅されており、オモコロチャンネルメンバーのバランスの良さが曲にも表れたようでいて、感動してしまった。

個人的にはChain Reaction, NITRO MICROPHONE UNDERGROUND, 証言に並ぶマスターピースだと言っていい。

最近日本語ラップ聴いてなかったけど、ちょっとまた聴いてみようかな。

おすすめがあれば教えてください。

僕が一番好きな日本語ラッパーはSatoo Yuuyaです。

それでは。

コメント

タイトルとURLをコピーしました